ウィスカとは?
ウィスカ(whisker)とは金属表面に針状の結晶が成長する現象で、
主にスズメッキや亜鉛メッキから発生することが知られています。
このウィスカは肉眼で確認ができないほど小さなものですが、
風に乗って飛散し電子回路に付着したり直接基盤に接触したりすることで不具合を引き起こします。
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発生原因
被膜表面付近に内部応力がある場合、その応力を緩和させようと外側に向けて結晶が形成されます。
これを繰り返すことにより結晶が成長し、金属表面に発生すると考えられています。 -
問題点
メッキ被膜や金属の性能に悪影響を及ぼすことはありません。電子部品内で発生するとショートし、信号不良やシステムエラー等のトラブルの原因となる可能性があります。
今まではメッキ皮膜や金属表面からウィスカが発生しても、メッキ皮膜や金属自体の性能(耐食性)に
特に悪影響を及ぼすことがないため大きな問題にはなりませんでした。
しかし近年にいたり産業構造が「軽薄短小」に移行し、電子部品間および、
部品を格納する容器間の距離も近接した結果、亜鉛メッキのウィスカが問題となっています。